銀行員モリゾーのマネーブログ

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【初心者向け】リスクを高めず利益を高める方法とは?

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いつもありがとうございます。

モリゾーです。
 
突然ですが、資産運用におけるリスクがどのような意味かご存知でしょうか?
 
リスクとは値段のブレ幅を言います。一般的に言われるハイスクハイリターンとは価値が上下に大きく乖離することです。ですので、高い利益を出したい場合、その分下がる可能性についても許容する必要があるということですね。
 
その考え方があったので、これから紹介する記事を見たときにはビックリしました。ただ、読んだ後は「なるほど!」と感心したので、みなさんにも紹介したいと思います。
 

www.nikkei.com

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記事要旨

筆者は資産運用の「リスクを高めず利益を高める方法」について紹介するとのこと。
 
一般的には「リスクを高めず利益を高める」というと、そんなうまい話あるかい!と思ってしまいますが、制度を上手に活用することで実現可能とのことです。
 
 

アセットアロケーション

ところで、みなさんは「アセットアロケーション」という言葉をご存知ですか?
 
これは自分の資産をどのアセットクラス(資産カテゴリー)に配分するかを決める比率のことを言います。
 
例として、資産の半分を定期預金、もう半分を株式にしましょう。また、投信を活用して、国内外の株式・債券を均等に25%づつ配分する、このようなことをアセットアロケーションと言います。

 

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アセットロケーション

では「アセットロケーション」こちらはどうでしょうか?
 
こちらは異なる制度が存在する場合、どの制度を使って、どの商品を運用するかを決めることを言うそうです。
 
運用益に対しての課税がない、いわば「非課税の器」がある場合はここにどのような金融商品を入れるかを決めることをアセットロケーションと言います。そして、このアッセとロケーション次第で冒頭にお伝えした「リスクを高めず利益を高める」ことが可能となります。
 

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具体例で見てみると?

ではこの非課税の器をどのように使うべきか、具体例を見てみましょう。

 

例えば、手元の資金100万円を50万円ずつ、定期預金と投信に充てるとしましょう。これは「アセットアロケーション」ですね。その際に、半分の50万円を非課税で運用できるとしたらどうでしょうか?

 
非課税の器活用の具体例
  • ケース① 定期預金50万円:非課税、投信50万円:課税
  • ケース② 定期預金50万円:課税、投信50万円:非課税

仮に定期預金の利率を年0.1%、投信の利益を年3%と仮定した場合で上記の結果をそれぞれ見てみましょう。

 

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ケース①

定期預金は非課税のため手取り0.1%は変わらず、対して投信は3%の利益に20%(復興特別所得税は考慮せず)の課税が発生するため手取りは2.4%となります。これらを加重平均すると100万円に対して実質1.25%の利益となります。

 

 

ケース②

こちらは定期預金0.1%に対して、20%の課税が発生するため手取りは0.08%、一方で投信は非課税となるため3%のままです。こちらも①と同様に加重平均すると1.54%となります。

 
結果的に①と②では投資先自体は全く同じなのに2割以上のパフォーマンスの差が生まれます。ちなみに1年で比較すると大した差ではありませんが、20年ほどで比較するとおよそ7〜8万円の差が生まれました。もう一度言いますが投資先は同じで!です。
 
年利3%目標はとても手堅い投資になるかと思います。例えば、これがもう少しアグレッシブな投資先を選ぶ、または初期投資に加えて、毎月の積立投資などを加えると、より顕著な差が生まれるでしょう。

 

 

iDeCoでは投信が効果的

上記のようなケースを実例として、活用できる制度として真っ先に挙がるのがiDeCoです。ちなみにNISAやつみたてNISAは個別株や投信、ETFからしか選択できません。ですので、今回はわかりやすいようにiDeCoを紹介しています。
 
iDeCoでは掛金拠出の際にどの金融商品を選ぶかはご自身の判断となります。
 
リスク許容度によって、どの商品が適切かは分かれてきます。仮に保有期間中の値下がりが精神衛生上、許容できない場合は当然ですが元本保証の商品から選ぶべきです。
 
ですが、もしリスクを取ることが可能であれば、iDeCoでの最適解は理論上期待リターンの高い商品となります。上述しているように非課税の恩恵をフルに享受するためですね。
 
ちなみに筆者は69歳の現在もご自身の確定拠出年金では期待リターンの一番高い新興国株式で投資中で70歳まで続けるそうです。新興国株式はボラティリティ(値段の変動幅)がとても大きいので、私なら厳しいかなと思いますが、さすがプロですね。
 
最後に述べられている意見がとても大切だと思いますので、以下に引用しておきますね。
 

リスクとリターンのトレードオフというのは市場原理においては当然のことだが、国が定めた制度はしばしば市場原理に合わなかったり、それを上回ったりることが起こり得る。大切なことは、それらの制度の仕組みを正しく理解するとともに有効に活用することだろう。

 

 

さいごに

本日はリスクを高めず利益を高める方法についてご紹介しました。
 
最初こちらの記事を見つけた時は「そんな都合の良い話ないでしょう?」と思っていました。記事を読んだ後は「当然iDeCoやつみたてNISAといった非課税の器は使う方が良いのは理解してたけど、実例で見るとより顕著だな。」と改めての気づきを得ることができました。
 
それともう一つ、この前書いた記事でも少し触れたことだ!ってなりましたね(笑)。
 
筆者が最後に述べていたように制度の仕組みを正しく理解し、有効活用することが大切だと再認識しました。また、同時にこれらをより広く周知する、そんな活動からみなさんのお手伝いをできたら嬉しいなとも思いました。
 
本日も本ブログをお読みいただきありがとうございました!