【マネー論】お金持ちはつみたてNISAを使うべきではないのでしょうか??
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いつもありがとうございます。
モリゾーです。
少しだけ近況報告聞いてください。
ようやくブログやTwitterを更新する習慣が身についてきました。
少しづつ、みなさんから反応もいただけますし、それが数字で見れると、やっぱりモチベーションにつながりますね!
私は特別なスキルをもっている訳ではありません。人より少しだけお金への関心が高いだけです(笑)。
それでも私が紹介する記事や考え方が少しでも多くの人にとって、新たな気づきにつながれば嬉しいなと思い、書いていこうと思います。
では、気を取り直して本日の話題に入っていこうと思います。
Yahooニュースに記載されている記事ですね。なかなか刺激的なタイトルですね(笑)。
実は先日、職場でつみたてNISAをご提案させていただいたお客さまから「こんなのを見かけたんだけど。」と言われ、拝見した記事となります。
記事要旨
FPとして、相談業務にあたっている筆者ですが、最近はNISA(少額非課税制度)の相談が増えているとのこと。中でも、つみたてNISAの相談が多いそうです。
ですが、そんなつみたてNISAですが、一部の人にとっては選ばない方が良い可能性があると主張されています。
読んでて、納得できる部分と補足が必要かなと思った部分があったので、記事をご紹介した後、私の意見も書いていきますね。
つみたてNISAは20~40代の世代向け?
金融庁が公表している『NISA・ジュニアNISA口座の利用状況調査(2020年9月末時点)』によると、一般NISAは10万口座増の1210万口座、つみたてNISAは30万口座増の275万口座、ジュニアNISAは4万口座の42万口座となっています。
こちらをご覧いただくと、一般NISAはシニア世代に浸透し、つみたてNISAは現役世代の解説が多いことがわかります。
筆者はとりあえず投資を始めてみたい人は、投資信託も株式も選択できる一般NISAを検討してみてはと主張しています。
例えば、一般NISAで株式を購入、配当を非課税で受け取るだけでも効果的とのことです。
また、つみたてNISAについて、資金にゆとりのある人は20年もコツコツ時間をかけて積み立てる必要性は薄く、50代以降には積立期間は長すぎるのではと提起されています。
つみたてNISA(非課税)と一括投資(課税あり)の比較
上述しているように筆者は手元に十分な資金があるお金持ちであれば、コツコツ時間をかけて投資する必要はないと主張されています。
では、実際に積立投資と一括投資ならば、どちらが優位になるのでしょうか?
仮に手元に800万円(つみたてNISAの最大利用可能額)を非課税のつみたてNISAで20年間分散して積立した場合と課税口座で一括投資したら場合、どのくらい差が出るのか見てみましょう。
- 2%:800万円+800万円×1.6%(税引き後)×20年=1,056万円
- 5%:800万円+800万円×4.0%(税引き後)×20年=1,440万円
- 7%:800万円+800万円×5.6%(税引き後)×20年=1,696万円
- 2%:40万円×24.297(年金終価係数)=9,718,800円
- 5%:40万円×33.066(年金終価係数)=13,226,400円
- 7%:40万円×40.3995(年金終価係数)=16,398,000円
※年金終価係数:一定期間一定利率で毎年一定金額を複利運用で積立した時の、将来の合計額を求める際に使用する係数です。
いずれも一括投資の方が課税後にも関わらず有利ということが分かります。
筆者はこの結果をコツコツ積み立てることの弊害で時間がかかりすぎると主張しています。つまり、まとまっった資金がある方は、わざわざ積立する必要がないということです。
時間こそ有限で取り返せない資産ということです。
モリゾーの意見
さて、ここまで記事紹介をしてきましたがいかがでしょうか?
賛同できることもあればそれは少し軽率じゃないかな?と思うこともあります。何点か私の意見を紹介していきますね。
ちなみに記事内では言及されていませんが、私は今回のモデルケースを投資経験が浅い、お金持ちの方と考えます。
つみたてNISAが現役世代向けというのは同意ですが、投資対象に株式が選べるから一般NISAというのは早計では?
資金をこれからコツコツと作っていく現役層(20~40代)はつみたてNISAを活用しての長期分散投資、資産にゆとりのあるシニア層は一年毎の非課税枠が120万円と多い一般NISAや課税口座を活用しての一括投資をしていくことは私も同意です。
個人的には資金の大小問わず、50代前半くらいまでの方はつみたてNISAを活用し、追加可能資金は課税口座での運用がシンプルかつリスクを抑える方法だと思います。
定年退職を65歳と考えた時に最低10年以上の運用期間を確保できますし、それに定年以降も運用しながら必要金額を取り崩していく方針を取れば、より長く運用し続けられますからね。
さて、筆者は初心者は投資対象に株式を選択できる一般NISAを検討すべきと主張されています。
私はメリットのみで一般NISAを選択するのは早計かと思います。
まず、多くの初心者の方はリスク(値段のブレ幅)に慣れることが重要です。
投資はお金を長期的に年率5~7%程度で増やしていくことを目的とします。
つみたてNISAであれば、投資で大切な長期・分散・積立を強制的に行うことが可能です。これは初心者がリスクになれるのにはとても適していると思います。
つみたてNISAを投資のコアにしつつ、課税口座で株などをお試し買いする、そのようなやり方はどうでしょう?
積立投資と一括投資の比較は簡単には比較できません。
記事内では非課税の積立投資よりも課税の一括投資の方が得する、資金のある方はコツコツせずに一括投資が良いと主張されています。
上述した試算ではそうなりますね。
ただ、ここには1点とても大切なことが省略されています。株式投資における下落リスクが述べられていません。
検証通りに資産が増えていくのであれば、何ら問題はありません。ただ、20年の長期間を考慮すると、何回かは間違いなく大きな調整があります。過去20年以上も株式市場が一度の調整もなく、上がり続けたことは無いからです。
大きな下落が生じる可能性が高いことを考えた時に一括投資で運用してる方は果たしてどの程度保有し続けることができるでしょうか?
こちらの図ではTOPIXに一括投資した場合と積立投資をした場合の実績比較が可能です。今回はリーマンショック前からなので、積立投資が優位ですし、結果として成果も高いです。
どの期間かで成果は変わるので、これをもって積立投資の方が正解だ!とは言いません。
ただ、間違いなく言えることは積立投資の方がリスクを限定的にすることが可能です。
人間は平常時は「大丈夫!下がっても持ち続ければいつかは戻るから。」と考えることができますが、いざ下落が発生し、周囲が狼狽売りし始めると「こんなの続けられない!」となる可能性が高いです。
だからこそ、リスクを十分に想定し、上手に付き合うことのできる方法を選ぶべきではないでしょうか?
さいごに
さて、今回はお金持ちはつみたてNIAを使わない本当の理由という記事について紹介しました。
高齢のお金持ちの方は積立投資でコツコツ長期投資よりも一括投資で早期に市場の恩恵を受けることは理屈で言うと間違いはないでしょう。
ただ、人間は理屈通りには動けない生き物です。
実際に市場の上下を目の当たりにした時に心地よく続けていける方法も合わせて提案してあげることが大切かなと私は思います。
例えば、保有資産を3~5年の時間をかけて、市場に投下していくなどはいかがでしょうか?それにあたって、NISAやつみたてNISAを有効活用していくと良いでしょう。
いろいろな意見が発信される世の中です。
1記事を鵜呑みにせずに多くの意見を取り入れた上でご自身にあう投資方法絵を選んでいきましょう。
本日も本ブログをお読みいただきありがとうございました!