銀行員モリゾーのマネーブログ

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【初心者向け】お金を守るためにも知識は必要です!絶対に手を出してはいけない金融商品について【注意喚起】

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いつもありがとうございます。
モリゾーです。
 
資産運用というと、大抵はどのようにお金を増やしていくのかが注目されるかと思います。ですが、お金を増やす方法にも適しているものや絶対に手を出してはいけないものと様々あります。
 
本日はそんな絶対に手を出してはいけない投資詐欺の実例や特徴を紹介していこうと思います。
 

friday.kodansha.co.jp

 

記事要旨

昨年春から広がり始まった仮想通貨ビジネス「PGA」。出資金を集めて、特定の投資対象で運用し、資産を増やすという類のものです。仮想通貨の高騰などもあり、多額の出資金を集めていたようですが、昨年10月に突如出金不能となり、こちらに出資した方々からは返金の声が後を絶たないそうです。
 
 
そもそも「PGA」とは?
プランスゴールド・アービトラジーと言い、仮想通貨自体を売買し、そこで得た差額を利益とする、いわゆる為替取引の仮想通貨版だそうです。触れ込みとしては『独自のアルゴリズムを使って、24時間体制で仮想通貨の売買を自動かつ瞬時に行い、高い利鞘を瞬時に生み出す画期的なシステム』だそうです。
 
中国で開発されたシステムとのことで、日本には昨年の春頃から入ってきました。
 
月利10〜21%、一口10万円と少額で出資可能、他者への紹介で40%の配当が手に入るなど、とても魅力的な案件ということで全国的に人気となり、2万人以上が出資したとのことです。
 
 
何が起こったのか?
記事内ではPGAに出資し、当初は資産が短期間的に増える体験をするも、最終的には回収困難となった方(西田さん)が実際にどのような流れで本件が起きたのかが語られています。
 
西田さんは、一番初めに本件を紹介してきたとある人物の言動や誠実な対応をすっかり信頼。その後、100人規模のセミナーに足を運び、PGAでの運用で、資産が瞬く間に増える瞬間を目の当たりにした西田さんや参加者たちは説明にあった高い配当も実現可能と考え、まずは少額から出資を始めたそうです。
 
ただ、そのセミナーにおいて、運用の実例公開は2,3回しか無かったそうです。特殊な事情で実例公開はこの回数しか出来なかったそうです。ただ、運用サイドは信用を得るために、『PGAは中国版の高級誌など複数の有名媒体が紹介されている』『多額の出資をしたものには世界の一流ホテルVIP待遇を受けられる特典もある』などと言って、PGAの信用度をアピールしていたとのことです。
 
ただ、美味しい話は長くは続かず、昨年10月頃に出金ができなくなったとのこと。当初は運営側も一時的なもので、直に可能となるアナウンスを出していましたが、中国のオフィスはもぬけの殻、さらに当初は日本を含む9ヶ国で出資金を集めているという実績も事実ではなく、出資者の9割が日本人だったそうです。
 
つまり、出資金およそ500億円相当が見事にもっていかれたということです。
 

現在は弁護団PGAを紹介していたインフルエンサーやトップリーダー(膨大な出資者を集め、取り纏めていた人間)に対しての集団訴訟が進められているそうです。

 
 

典型的な投資詐欺です

ここまで、超巨額のトラブルについて紹介してきました。途中で気づいた人も多いかと思いますが、これって要するにポンジスキームですよね。
 
◆ポンジスキーム◆
アメリカで天才詐欺師といわれた、チャールズ・ポンジがその名の由来です。
「出資を募り、運用益を配当金として支払う」と言って資金を集め、実際の運用はなく、新しい出資者からの出資金を配当金として支払いながら、破綻することを前提にお金を騙し取る手法です。
 
本当ベタベタな投資詐欺ですよ(汗)。
 
入り口として、昨今注目されている仮想通貨を挙げていることは興味も引けて巧妙ですね。それにHPや実例を見せられると基礎知識がない人だと「なんか分からんけど、これならイケる!実際に増えているのを自分でも見ているし!」って誤解するでしょうね。
 
ちなみに「どれ?どんな仕組みで運用しているんだい?」とHPを眺めてみましたけど、こんな状態でしたよ(笑)。

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騙されないための対策

ではこれらの投資詐欺に騙されないために必要なのはどのようなことでしょう。
 
ずばりこの2点です。
騙されないための対策
  • 分からないものには手を出さない
  • 伝統的な金融商品がどの程度の期待リターンがあるか知っておく
 
詳しく見ていきましょう。
 
 
分からないものには手を出さない
ほんとこれに尽きます。
 
今回の記事にもありましたけど、紹介してくれた人が信用できそうだから、高級雑誌にてお墨付きを得ているからなどの理由で出資したって。。。おそらくですが、こういった投資詐欺に合う方って株式投資を怖いと避けている人が大半だと思います。なのに、こんな得体のしれない案件に対しては、大切な資金を簡単に投資できるのでしょうか。
 
正直、私には理解できません。
 
まずは自分がこれからどんなものに投資しようとしているのかを冷静に見つめ直すべきでしょう。
 
 
伝統的な金融資産がどの程度の期待リターンがあるか知っておく
ここでいう伝統的な金融資産とは株式や債権のことを言います。
 
株式や債権は長い歴史があります。経済や政治動向を踏まえ、価格形成が成されますが、資産毎にある程度の期待リターンが想定できます。
 

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出典:GPIF(期待ポートフォリオ変更の詳細)
 
長く運用されているからこそ、上図のようにある程度の期待リターンが想定可能なんですね。もちろん、その年によっては、これらから大きく上下に乖離することも当然あります。あくまで長期でこの資産に投資すると、上がり下がりを経て、ある程度この辺りに落ち着くよと考えるのが良いです。
 
これらを頭に入れておくと、今回のPGAで示されていた月利10〜21%や紹介に伴う配当40%がいかにあり得ないものかということが分かりますよね。
 
 

さいごに

本日は身近に潜む投資詐欺について、具体的な事例を元に紹介し、私が考える対策についてもお伝えさせていただきました。
 
結局、みなさんの資産を増やすも減らすもみなさん自身です。増やす方法としては伝統的な株式投資を主体に、仮に他資産を組み込む場合は投資対象を理解し、過度に保有することは避けるべきです。また、金融リテラシーを常に高める努力をし、投資詐欺に巻き込まれないように備えていくことが大切です。
 
最後に、本当に楽に儲けられるなら、みなさんはそれを不特定多数の人たちに紹介しますか?自分でやって増やしちゃえばそれで済みますよね。。。そういうことです。
 
本日も本ブログをお読みいただきありがとうございます!